⚫︎神奈川県・株式会社Moonbow Music様/レコーディングスタジオ

ご依頼の経緯
本スタジオは、もともと2ch音源の編集を目的としたコントロールルームとして使用されていました。
近年のイマーシブオーディオ需要の高まりを背景に、Dolby Atmos と 8chキューブという、異なる2つのオーディオ規格に対応できる制作環境への改修をご相談いただきました。
単に規格に対応するだけでなく、今後の制作スタイルの変化にも柔軟に対応できる「日常的に使い続けられる創作拠点」としてのスタジオを目指しました。
ご要望とこだわり
・異なるオーディオ規格に対応できる柔軟なスタジオ
制作内容に応じて、スピーカーや機材の配置を自由に変更できる設計にしたい。
・既存インテリアの魅力を残したい
元々気に入っていたスタジオのテイストや色味を生かしながら、より洗練された空間へアップデートしたい。


【設計のポイント①】
規格に縛られないスピーカー配置を可能にする天井設計
天井には格子状の交差バトンを設置し、オーディオ規格に応じてスピーカー位置を自由に調整・変更できる構成としました。バトンの存在感を抑えるため、天井全体をグリッド式とし、各グリッドユニットを吸音天井とすることで、音響性能と意匠性を両立しています。


【設計のポイント②】
床下配線による、整理された制作環境
床下に配線ルートを設けることで、各サラウンドスピーカーへの配線を床下に集約。
見た目をすっきり保ちながら、機材レイアウト変更にも対応できる設計としました。


【設計のポイント③】
響きとデザインを両立する内装計画
壁面には吸音パネルと拡散パネルを交互に配置し、空間全体の響きが均一になるよう調整しています。一部のパネルは可動式建具とし、開放するとウッドデッキへとつながる構成に。
スタジオでありながら、閉じすぎない空間体験を実現しました。
カラーリングは、既存スタジオのブルーグリーンを基調に、ホワイトウッドと間接照明を組み合わせ、落ち着きと上質さを兼ね備えた空間に仕上げています。


施工後の平面図
